FC2ブログ

アニ特「原点回帰の鍵をつなぐ、ぼくらの勇者王」

私Kaikeh.Kが、思い出の作品を紹介し、
その思い出を共有したり、改めてその作品の良さを知ってもらいたいという願いとともにお送りするコーナー

アニメ・特撮オススメ紀行

今回紹介する作品は…
勇者王ガオガイガー
(TV版公式サイト)(製作会社サイト紹介)
でございます。
1997_gaogaigar.jpg

勇者シリーズ8作目にして最終作。
「正統であり異端である」この作品を、振り返りつつ、オススメします。
これが勝利の鍵だ!

あらすじは…

西暦2005年、東京湾の埋め立て地に突如巨大ロボットが出現した。
社会科見学で来ていた天海護達が取り残され、危機に陥ったとき、突如現れた、一匹のメカライオン「ギャレオン」
そして護達の救助のためにやってきた鋼のボディの男。地球防衛勇者隊GGG(スリージー)機動隊長、獅子王凱である。
護たちを救出した凱は、ギャレオンとフュージョンして「ガイガー」に、そしてファイナルフュージョンによって「ガオガイガー」に合体する。巨大ロボットを破壊し、その核を引き出した瞬間、護は突如光の翼を生やして飛び出し、核を人間に戻す…果たして護の秘密とは。

人間を核にしたロボットを生み出す侵略者「ゾンダー」と、GGGとの人類存亡をかけた戦いが始まったのである。

…というもの。


ガオガイガーは紛うことなき「勇者シリーズ」の一作でございます。

主役ロボにサブ合体ロボが2体(主に前半)というシリーズを踏襲する構成は勿論、少年と勇者との交流もあり、主人公である少年の活躍もあります。勇者シリーズたるべき要素はしっかり入っています。

しかし『勇者エクスカイザー』から見続け成長した私が、ガオガイガー序盤を見始めた時の気持ちは「衝撃と違和感」でした。

まず驚いたのは、やはり主役たるガオガイガーでしょうか。
ライナーガオーがガイガーの胸部を横に通過する合体システムは序の口で、剣でなく"拳"で敵ゾンダーロボの核をえぐり出す必殺技ヘルアンドヘブンに驚き、これまで以上に整備、修復描写のリアリティ付加、かつ専用の大型整備車が用意されているのにトキめき、オープニング及び「DX超人合体」のCMで必殺技の如く叫ばれているディバイディングドライバーが、戦闘空間形成用のハイパーツールであったこと…
前作『勇者指令ダグオン』で違和感を感じなかったのに、ガオガイガーは強烈な違和感として感じていたのを覚えています。

その中でも、超竜神やビッグボルフォッグとサブ合体ロボが増えることで、勇者シリーズであることを確認し、違和感を残りつつも毎回楽しんでいたように思います。

しかし中盤になるにつれ、違和感は増えるばかり…
※1 例年のパワーアップサブ勇者であろう超竜神の強化合体がない
※2 ガオガイガー自体のグレート合体がない(宇宙用装備は有する)
※3 その他のロボが増えていく
※4 ゴルディオンハンマー(※2と重複、※1に関連)

最終回まで見終わり、面白いし楽しんだし…と自己完結していました。
しかし後年聞く限り、ファンジン間ではシリーズ作品カウントへの是非の論争は起きていたようでした。
当時が今のご時勢の様だったらば、余りに心が揺さぶられ、語ることを閉じこめていたと思います…


その後、関連資料やインタビューを読むことで、ガオガイガーの作品としての特異性が理解できるようになりました。

ガオガイガーの企画の初手はアニメ製作であるサンライズ発信だったらしく、その時点でメカライオンのロボットが主役のアニメ企画提示されていたようです(勇者シリーズ開始前、及び作品の多くは製作会社発の方が多いようです)。勇者シリーズのメインスポンサーであるタカラの意見を参考にして調整しつつ、商品ラインナップが組まれていったようです。

サンライズ側からみると、95年放送後の再放送から徐々に人気が上がってきていた意欲作『新世紀エヴァンゲリオン』の影響がないとはいえないと思います。
ガオガイガー=凱をサポートするGGGの主要メンバー達にしっかりとした個性を与え、整備描写や対ゾンダーロボの作戦会議や発生している現象への明確な説明があり、そして現代世界とは違う異星文明とそれに関わる護の謎…と、エヴァの作品要素に対するサンライズなりの回答だったのではないかと思うのです(エヴァにはそこまで詳しくないのですが)。

また、先述したサブ勇者ロボ達に明確な役割が与えられていたことを知り驚きました。
ビッグボルフォッグも、戦闘中はガオガイガーのサポートをしつつも
超竜神は「救助活動及び、被害拡大抑制用ハイパーツール、イレイザーヘッドの使用」
ビッグボルフォッグは「諜報活動及び、特別隊員である護の警護」
が大きな役割で、戦闘の主はガオガイガーに一任される構成なのです。
ガオガイガーがいないアメリカ製のマイクサウンダース13世、中国製のでは対ゾンダー戦を見越した高い戦闘力を有しているのも面白いです。

ダグオンが7人の勇者高校生達が主人公であるのにファイヤーダグオン偏重になっていた部分を考えると「主役はガオガイガー!」と印象付けることができるようになっている思います。

「主役はガオガイガー!」という点とその戦闘法が、増加した違和感への回答を与えているように思います。
ガオガイガーを大事にするため、ギャレオンと新たなガオーマシンによる別形態への合体及びグレート合体ではなく、使用後の消耗が激しいヘルアンドヘブンに替わるハイパーツール、ゴルディオンハンマーとそれを安定に保持するマーグハンド(合わせてロボ形態のゴルディーマーグに)の装備までに留められました。
結果、超竜神のパワーアップが準備されながら立ち消えとなり(先述の超竜神の役割を超えたくなかったのかも…)、その代わりなのか同型改修の激龍神が登場。同じ合体システムの恩恵、というより予想できたパワーアップが限定的ながら登場することになりました。これは素直に嬉しかったです。

また、ガオガイガーと同じ目的ながらライバル的位置になる超巨大ロボ、キングジェイダーも登場。その回でGGGが壊滅し、どうなってしまうのかと不安になっていた中の登場には、大層驚いたものです。


勇者シリーズ最終作となったガオガイガーは、いつ終了になってもいい様に、3度の最終決戦が起きていました(①おそらく9月末まで、②12月末まで、③1年の放送を全うした最終回)。その決戦も強大な敵との決戦、軍団同士の集団戦、一対一の戦いと三者三様の見応えがあります。

またガオガイガーは「勇気で何でも突破」としばしば揶揄されますが、先の通り、対ゾンダー事件への綿密な作戦会議や調査が交わされており、最後の決め手になるのが「勇気」であるだけなのです。いわゆる「知恵と勇気」で人類存亡のための戦いに投じているのです。まさに「人事尽くして天命を待つ」を地で行くものだといえます。むしろ勝利を引き寄せているのでは…?とも思いますが。

タカラによる勇者シリーズの商品展開はガオガイガーで一旦最後となりましたが、同年秋から開始した『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』が好調だったため、玩具展開のメインを再びトランスフォーマーに返還されることになりました。
トランスフォーマーの商品展開を踏襲した勇者シリーズは、再びトランスフォーマーに戻ることになったのです。

そして、ガオガイガーは先のエヴァ含め、格闘戦をメインとする戦闘シーンやサポートメンバーのキャラクター強化という進化を加えつつ「"人が乗り込む"スーパーロボットアニメへの回帰」につながっていったと感じます。
後年、主人公である少年もともに乗り込むロボット(ロボット自体の意思の有無に関わらず)が中心になっている点でも、日本では純然な勇者シリーズ風ロボットアニメが少ない点でも(そちらはモンスターが役割を担うことになりますから…)。


近年でも露出が多いため、一番見易くあるガオガイガーですが、これだけを見て勇者シリーズを体感したと思わず、その他のシリーズと併せて見ることで、作品としての異端さとシリーズとしての普遍的な部分を体感してもらいたい、味わい深い作品です。

みなさんも 戻ってみませんか? あの頃に…
関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

Kaikeh,K

Kaikeh.K
特撮とアニメ、その他もろもろを見たり調べたりするのが好きなしがないリーマン...でした。
おたより等はこちらからどうぞ。

カレンダー

04 | 2021/05 | 06
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
686位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
歴史
135位
アクセスランキングを見る>>

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム